小沢氏会見 語気強め裏献金否定(産経新聞)

 任意聴取を終えると、疲れを取るかのように団子を1つほおばった−。23日午後からの聴取を終えた民主党の小沢一郎幹事長。約4時間半にわたる聴取後の記者会見では、ややかすれ気味の声で身の潔白を訴えた。「事実を包み隠さず述べた」「検察は公正な捜査を」。ゼネコンからの裏献金疑惑を突いた質問には語気を強めながら否定し、強気の姿勢を崩さなかった。

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 午後2時すぎから、東京都千代田区のホテルニューオータニで行われた事情聴取。時の“最高権力者”に対峙(たいじ)したのは、事件の主任検事だった。「被告発人として聴取します」。検事は冒頭、こう小沢氏に告げて、事件について一つ一つ説明を求めていったという。

 小沢氏が事情聴取を受けている間、別室で待機していた弁護士と秘書らが対応を協議し、当初は聴取後に書面を報道陣に配布する予定だったが、急遽(きゅうきょ)記者会見を行うことを決定した。

 午後6時半ごろ、4時間半にわたった聴取を終えた小沢氏が弁護士が待機する部屋に現れた。いくぶん疲れたのか、まず、ゴマ団子を1つ口にした。

 会見予定時間から15分遅れた午後8時15分。小沢氏が同ホテルの会見場となった「芙蓉の間」に現れると、400人を超える報道陣から一斉にフラッシュがたかれた。

 「よし!」。小沢氏は気合を入れるように声を上げながら席に着き、お手ふきで口をぬぐった。

 「実務的な点については関与したことはない」

 小沢氏は報道陣に配布した書面を読むことなく、自らの言葉で政治資金収支報告書の虚偽記載への関与を否定、「潔白」を訴えた。

 この後、記者からの質疑応答が始まった。淡々とした口調は変わらなかったが、水谷建設からの裏献金に関する疑惑についての質問が出ると、一気に語気は強くなった。

 「不正なカネは、水谷建設はもちろん、ほかの会社からも一切受け取っていない」。「担当の秘書たちも不正なカネは受け取っていないと(聴取で)申し上げた」。こうまくし立てると、気持ちを落ち着かせるように水を飲んだ。

 土地代金の原資について当初、「金融機関からの融資で購入した」と説明しながら、融資前に代金を支払っていたことが発覚し「個人資金」と訂正した“ウソ”を指摘されると、表情をくもらせ「説明を変えたつもりはない」と苦しい弁明。

 一方、聴取の際に黙秘権を告げられたことも明らかにした上で、「黙秘権は一切行使しておりません」と捜査に協力したことをアピールした。さらに「検察は準司法的な立場も有しているので、公平、公正な捜査をしていただきたい」と特捜部に注文を付けた。

 報道陣が殺到した会見場には警護の警察官らも配置され、ものものしい雰囲気だった。

 同席した弁護士が20分余りで会見を打ち切ると、小沢氏は「ありがとうございました」とあいさつし、足早に会見場を後にした。ホテルを出ると、すぐに自宅には戻らず行きつけの居酒屋に立ち寄った。

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